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足底腱膜炎
「足底腱膜炎」(そくていけんまくえん)が、今回のテーマです。
朝、起きた時や歩き始めの一歩で踵(かかと)や足の裏が痛い、なんてことはありませんか?
ひょっとすると足底腱膜炎かもしれません。
足底腱膜炎とは?
ヒトの足の裏には、指の付け根から踵の骨の間に強靭な腱膜が張られており、これを「足底腱膜」といいます。
その役割は主に、①アーチ状になっている足の骨を支える ②歩行、走行時の地面からの衝撃を吸収する、の2つ。
足底腱膜炎とは、この足底腱膜が傷つき炎症が起こっている状態です。
足底腱膜炎の症状は?
踵、および足の裏の痛みです。
特に、朝起きた時や、歩き始めの一歩で強い痛みを感じます。
歩いているうちに痛みはなくなりますが、しばらく座ったりした後、歩き始めの時にまた痛みが出るという特徴があります。
ひどくなると、フローリングなどの固い床を歩くことができないほどの痛みになる場合も。
足底腱膜炎の原因は?
足底腱膜は立位や歩行、走行で常に負担がかかり、微細な損傷を繰り返しています。
若いうちは治癒が早いですが、年齢を重ねると治癒が遅くなり損傷が治りきらない状態に。
そのため40~60代が後発年代となります。
また、足底腱膜の損傷因子として、以下のことが挙げられます。
・スポーツによる繰り返しの衝撃(ランニング、ジャンプなど)
・長時間の立ち仕事
・加齢による筋肉の柔軟性の低下
・体重の増加
・踵骨の変形によってできたトゲ(骨棘といいます)
自分でできる!セルフケア
スポーツや立ち仕事による負担は、靴のインソール(中敷き)を厚くすることで減らすことができます。
柔軟性の低下には、ストレッチとセルフマッサージがおすすめです。
足底腱膜炎のストレッチ
実は、足底腱膜炎の患者さんで固くなっているのは、足の裏よりも「ふくらはぎ」の筋肉。
そのため、ふくらはぎのストレッチが有効です。
・足を前後に開く(痛みのある足が後ろ)
・前足に体重をかけていき、後ろ足のふくらはぎに張りを感じたら止めて15秒キープ
痛みの強い方は、バランスを崩す恐れがあります。
その場合は、壁などに手をついて、バランスを取りながら行ってください。
足底腱膜炎のセルフマッサージ
ふくらはぎの下部1/2くらいの部分(図参照)をつまんでみてください。
足底腱膜炎の方は、ここがカチカチになっていて、痛みもあるはずです。
この部分をセルフマッサージしましょう。
入浴時の筋肉が温まっているタイミングでのマッサージがおすすめ。
また、就寝前にもマッサージしておくと、翌朝の痛みの軽減に役立ちます。
硬式のテニスボールを床とふくらはぎの間に挟んで、コロコロと転がしてあげると、ちょうどよい力加減のマッサージになります。
足底腱膜炎と鍼灸
足底腱膜炎も、鍼灸院への相談が多い症状のひとつです。
ふくらはぎの筋肉の固さを、はり・きゅう・指圧マッサージで取っていくことがメインとなります。
また、足の裏に直接鍼を打つ方法もあります。
ただし、これは痛みが強く出てしまうので、当院ではお灸を使うことが多いです。
ご自宅でのセルフケアの指導をさせていただき、治療院での施術との二本柱で症状の緩和を目指します。
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