BLOG
ロコモティブシンドローム
「ロコモティブシンドローム」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
「運動器症候群」といって、運動器(※)の障害によって身体能力(移動機能)が低下した状態です。
「ロコモ」と略されて呼ばれることもあります。
※…骨、筋肉、関節、神経などの体を動かす仕組みのこと。
今回は、放っておくと要介護状態になるリスクが高い、ロコモティブシンドロームについて解説します。
ロコモティブシンドロームの症状は?
筋力の低下
加齢や運動機会の減少、運動器の疾患(※)によって筋力が低下します。
特に足の筋力の低下が顕著です。
※…骨粗しょう症、変形性関節症、脊柱管狭窄症など
バランスが取りにくくなる
筋力が低下すると、体のバランスが取りにくくなります。
すると、関節に負担がかかり傷めやすくなります。
また、バランスが取りにくいと転倒のリスクも高まります。
歩行が困難になる
関節の痛みや、転倒リスクが高まることにより歩行が困難になります。
すると、さらに歩行機会が失われ、外出への意欲も失われます。
立ち上がれなくなる、寝たきり
筋力の低下 → 関節の痛み → 歩行困難と症状が進んでいきます。
最終的に待っているのは立ち上がれない、寝たきりといった状態です。
ロコモティブシンドロームチェック
ここでは、簡単にできるロコモティブシンドロームのチェックをご紹介します。
1 片脚立ちで靴下がはけない
2 家の中でつまずいたり、すべったりする
3 階段を上がるのに手すりが必要である
4 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
5 2㎏程度の買い物をして、持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
6 15分くらい続けて歩くことができない
7 横断歩道を青信号で渡りきれない
上記の7項目について、ひとつでも当てはまるものがあればロコモティブシンドロームの心配があります。
ロコモティブシンドロームに積極的に取り組んでいる整形外科の受診をおすすめします。
ロコモティブシンドローム予防のためにできること
食事
骨を強くする食事
古くなった骨は「破骨細胞」によって壊され(骨吸収)、「骨芽細胞」によって新しい骨が作られます(骨形成)。
骨吸収と骨形成を繰り返して、骨は常に新陳代謝をしているのです。
この骨吸収の方が骨形成を上回ってしまうと骨がもろくなる、いわゆる骨粗しょう症になります。
骨形成に必要なのがカルシウム。
牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、小魚などでカルシウムを積極的に摂取しましょう。
また、腸がカルシウムを吸収するためには、ビタミンD(きのこ類、魚に含まれる)が必要です。
ビタミンDの不足は骨粗しょう症、骨軟化症、くる病などの原因となります。
そして、体内でビタミンDを生成するのに不可欠なのが日光浴。
(食品からの摂取だけでは、ビタミンDは容易に不足します)
ビタミンDは紫外線を浴びることで生成されるので、ウォーキングも兼ねて太陽の光を浴びるようにしましょう。
筋肉を強くする食事
筋肉に必要なのはたんぱく質。
たんぱく質は、肉、魚、卵など様々な食品から摂ることができます。
特に筋肉にはバリン、ロイシン、イソロイシンという必須アミノ酸(※)が必要です。
※…体内で合成できないため、食事で摂る必要があるアミノ酸(たんぱく質を構成する物質)
これらは、マグロの赤身、アジ、鶏肉、卵、牛乳、大豆に多く含まれます。
ロコモティブシンドローム予防のトレーニング
片脚立ち
バランス能力をつけるトレーニングです。
まっすぐ立って、片脚を床につかないように上げる。
転倒防止のため、椅子や机などつかまるものがある場所で行う。
(高齢の方、不安のある方は机などで体を支えた状態で)
片脚1分間ずつを1セットとして、1日3セット行う。
スクワット
下肢の筋力をつけるトレーニングです。
足を肩幅に広げて立つ
2~3秒かけてひざを曲げ(お尻を落としていく要領で)、2~3秒かけて元に戻す。
※曲げた時、ひざがつま先より前に出ないように注意。
スクワットができない方は、椅子に腰かけ、机に手をついて立ち座りの動作を繰り返す。
机に手をつかずにできる場合は、机に手をかざした状態(転倒防止のため)で行う。
5~6回を1セットとして、1日3セット行う。
以前の記事で紹介した「サルコペニア」も、ロコモティブシンドロームに含まれます。
ロコモティブシンドロームのうち、筋肉の減少によるものがサルコペニアという位置づけです。
「サルコペニア」の記事は → こちらをクリック!
名古屋市西区の鍼灸院「Evergreen」
はり・きゅう・マッサージ治療院 Evergreen〈エバーグリーン〉
名古屋市西区・中村区で鍼灸院、マッサージ、整体の治療院をお探しなら
名鉄栄生駅から徒歩1分、名古屋駅、東枇杷島、西枇杷島、小田井エリアからもアクセス良好
ご予約は → こちらをクリック!