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サルコペニア
「サルコペニア」という疾病を聞いたことはあるでしょうか?
今回は、このサルコペニアについて解説します。
サルコペニアとは?
筋量の減少と身体的な機能の低下を認める状態を指します。
2016年10月に国際疾病分類に登録された、比較的新しい疾病です。
ギリシア語で筋肉を意味する「サルコ」と、喪失を意味する「ペニア」を合わせた造語です。
65歳以上の高齢者の15%程度が、サルコペニアに該当すると考えられています。
サルコペニアの原因は?
サルコペニアの分類
まず、その原因によって一次性と二次性に分類されます。
一次性サルコペニア…加齢以外の原因が見当たらないもの
二次性サルコペニア…加齢以外が原因のもの
活動量が原因…寝たきりや不活発な生活
疾患が原因…臓器不全(心臓、肺、肝臓、腎臓など)、炎症性疾患、悪性腫瘍、内分泌疾患
栄養が原因…吸収不良、消化器疾患などによるエネルギー、たんぱく質の摂取量不足
運動量の減少とたんぱく質摂取量の不足
ヒトの筋肉量は、運動習慣の有無にもよりますが25歳前後を境に減少し始めます。
新しく作られる筋肉量よりも、分解される筋肉量の方が多くなってしまうのが原因です。
40歳を過ぎたあたりからはそれが顕著になり、60歳を過ぎると加速度的に減少し続けます。
年齢とともに運動習慣が減ることで、筋肉量はただただ落ちていくのです。
また、食事量の減少やバランスの悪い食生活でたんぱく質の摂取量が不足すると、筋肉量の減少に追い打ちをかけることになります。
一般的に、推奨される一日のたんぱく質摂取量は、男性で60~65g、女性で50~55gとされています。
筋肉量の減少によって引き起こされる症状
冷え症
ヒトの体の中で最も熱を産生するのが筋肉です。
また、筋肉は体中に血液を循環させるポンプの役目も果たすため、減少すると血流が悪くなり全身の冷えにつながります。
骨粗しょう症
サルコペニアは、骨粗しょう症や骨折の危険因子です。
骨折によって運動機能がさらに低下し、サルコペニアの悪化につながる悪循環となります。
糖尿病
筋肉には血糖を代謝する働きがあります。
筋肉量が減少することで、血糖の代謝も悪くなり、糖尿病のリスクも高まります。
転倒しやすくなる
転倒によって骨折すると、さらに運動機能が低下する悪循環に陥ります。
要介護や認知症のリスク
身体機能や活動量が低下することで、要介護状態や認知症のリスクも高まります。
順天堂大学の研究調査では、サルコペニアで認知症のリスクが3倍になることがわかりました。
サルコペニア予防のためにできること
加齢による筋肉量の低下自体は、生物である以上避けられません。
しかし、それを緩やかにすることは生活習慣の改善によって可能です。
たんぱく質の摂取を心がける
まずは、食生活。
筋肉の材料となるたんぱく質をしっかり摂取できる食事を心がけましょう。
赤身の肉、鶏肉、魚、卵、牛乳、大豆などのたんぱく質を多く含む食材を積極的に摂りましょう。
また、骨粗しょう症予防のために、カルシウムやビタミンDを多く含む食材も併せて摂りたいところ。
ビタミンDは野菜では摂取することができず、魚、卵、きのこ類に多く含まれます。
運動習慣をつける
ウォーキング
まずは、手軽にできるウォーキングから。
1日30分を目安に、週3~5日を目標に始めてみましょう。
スロースクワット
普段、運動習慣のない方が急に本格的な筋トレをするのは禁物。
そこで、まずオススメなのはスロースクワットです。
①足を肩幅に開いて立つ。
手はまっすぐ前、または胸の前で組む。
②背筋を伸ばした状態で4秒かけてひざを曲げていく。
(できれば、太ももが地面と平行になるところまで、無理ならできるところまで)
※この時、ひざが足のつま先よりも前に出ないように注意。
③4秒かけてひざを伸ばしていく。
※この時、ひざを伸ばしきらないように注意。
伸ばしきると、ひざに負担がかかり傷める原因となります。
最初は1セット5回を、1分間の休憩をはさみながら3セットを目標に。
慣れてきたら1セットの回数を、8回→10回→12回と増やします。
長寿時代の現代、いつまでも元気でいきいきと生活できるように、今から備えましょう。
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